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2016年3月 9日 (水)

『義経一枚手袋』

早朝、バイクで築地から家に帰っている途中、歌舞伎座前のガードレールに介入型片手袋が見えました。しかし信号の都合で停車出来ず、泣く泣く素通りしてしまいました。

しかし帰宅してからも気になって気になって。というのも、僕は出会った片手袋には絶対に演出を加えず偶然の出会いを大切にしているものの、「あそこに片手袋がある風景を撮ってみたいな~」と普段から気にしている場所が幾つかあるのです。

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最近その願いが叶った例としては、上野鈴本前なんかがあるんですけど。“歌舞伎座の前にある片手袋”というのも、長年夢見ていたシチュエーションだったんですよね。しかし願いがようやく叶ったのに、撮影が出来なかった、というのが悔し過ぎて…。

しかし、ふと思ったんです。「今日は仕事が休み。俺は銀座で映画を見るじゃないか!」と。銀座から歌舞伎座なら歩いていける距離。僕は決心しました。

数時間後。映画が終わり、僕は真っ直ぐ晴海通りを築地方面に歩きます。「もしかして既に無くなっているんじゃないか?」などと不安を感じながら歌舞伎座に到着すると…。

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ありました!歌舞伎座のお客さんが落したのか、銀座という土地柄なのか、ちょっと高級そうな革手袋です!取り敢えずこのアングルで押さえて、次は歌舞伎座が入るようなアングルで撮らなくちゃ!

…しかし。僕は前方に妙な気配を感じました。

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うわ!僅か数m先にもう一つあった!きっと休日の貴重な時間を使ってわざわざ戻ってきた僕を、片手袋の神様が祝福してくれているんだ!

だが、ちょっと待て。何かがおかしい。僕は二つの片手袋をよく見比べてみました。

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手首の部分に全く同じ金具。…これ、両手袋じゃん。そうなのです。落ちていた両手袋が、数m離れた位置に介入されていたのです。

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いや、片手袋なんて研究している僕ですから、当然両手袋も撮ってはいるんですけどね。

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それに何度も書いているように、両手袋は「そもそも片手袋をどう定義するのか?」という大問題を投げ掛けてくれる存在なのですが。

でも、僕が心底フェティッシュな愛情を感じるのはやはり片手袋の方でありまして…。

休みの日に時間を掛けて思った通りの結果では無い事が判明した瞬間、「片方だけの写真を撮って片手袋だった、という事にしちまおうか」という気持ちが全く芽生えなかったか?と聞かれると、正直0%とは言い切れません。論文執筆の為に実験結果を改ざんしてしまう科学者の気持ちが少し分かりましたよ。

だが、しかし!僕はこういう失敗もここで正直に皆様に報告する事を選んだんです。失敗じゃない。片手袋研究家としてまた一歩成長したんだ!

これからも起こった事実に対して真摯に向き合う研究者である事を、ここに誓います!

大団円!

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