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2013年3月28日 (木)

『原点』

Photo当ブログのプロフィール写真に用いているこの写真は、片手袋を撮り始めて一、二枚目の写真だ。恐らく2004年ごろの写真。

当時出始めのカメラ付携帯で撮ったので、恐ろしく画質も悪いしサイズも小さい。でも忘れられない一枚。

以下に掲載する文章は、僕が2005年8月24日にmixiで書いた文章の一部である。片手袋の写真を撮る事を宣言する内容だ。

明日、片手袋に関して一つ発表が出来るかもしれない。今敢えて、この永遠に終わる事のない片手袋道の最初の一歩を振り返ってみたい。

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男性は女性に比べて収集癖があるという。本当かどうかは知らないが、確かに昔から俺も色々な物を集めてきた。「ビックリマン」、「メンコ」、「切手」、「本」etc・・・。

一年前から新しく集め始めた物があるのだが、今までにまだ三個しか収集出来ていない。収集を始めた時は、もっと簡単に沢山集まると思っていた。だってよく目にするような気がしたんだもの。だがいざ集めるとなると、全然無いんだよなー。

前置きが長くなったが、その集めている物とは『片手袋』。「は?何のこと?」と思ったあなた、まあちょっと待ってくれ。今説明します。

歩いている時や、車に乗っている時、片方だけ落ちている手袋を目撃した事はありませんか?それが『片手袋』です。あれは何なんだろう?何で片方だけ落ちているんだろう?両方落ちている手袋はあまり見たこと無いもんな。

片手袋には想像力を刺激する魅力がある。だって片方だけ落ちているってことは、当然落とした人がいるわけで、しかもその人が落とした事に気が付く瞬間もあるわけで。その辺りに空想を巡らすと結構楽しいんだよ。

例えばスポーツタイプの片手袋が落ちていたとする。それを落とした人は、自転車競技の選手かもしれない。仮にそいつの名を「ペダル漕蔵」としておく。

漕蔵はベテランの競輪選手。この日は彼の引退試合の日だ。試合前の控え室で、25年に及ぶ自分の選手生活に思いを巡らせる。いつも親しげに話しかけてくる後輩選手達もそんな彼を気遣い、この日だけは近寄らずに静かにしている。

長年愛用したユニフォームともお別れだ。彼のユニフォームは20年前、頑固なフランスのユニフォーム職人、「マージ・フィット」によって作られた特注だ。そのフィット爺さんも5年前に亡くなった。今では少し時代遅れとなったこのユニフォームだが、漕蔵にはこれが一番しっくりと来る。「フフ、今では俺が頑固爺さん、ってわけか」。漕蔵は微かな笑みを浮かべて、鞄からユニフォームを取り出す。

スパッツ、ウェアなどを着込み、最後にグローブをはめて・・・、な、な、無いーーーー!グローブが無いーーーー!何で何で?家出る時、確かに鞄に入れたのに!最後の試合、素手でやれってか~!チキショ~!

と、こういう具合に、道端で薄汚れて忘れ去られた片手袋にも、深いサイドストーリーが隠されているかもしれないじゃないですか?片手袋を見て妄想するストーリーは、多くの場合、切ないものが多いんだよな。だって『片方だけの手袋』って、『弦を張っていないギター』のようなもので、この世に存在する意味合いを奪われてしまっているんですものね。でも、その切なさに魅かれるんだよ。

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なんか少しはしゃいだ内容で恥ずかしいのだが、全てはここから始まった。今まで自分が気付いていなかった楽しみを発見してしまい、心が躍っている様子が窺える。

そして、その楽しさは片手袋と出会う度、未だに僕の胸を襲う。

これがある限り、きっと誰かに伝わる筈だと信じている。

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