2017年1月17日 (火)

イオセリアーニ監督の新作『皆さま、ごきげんよう』は、片手袋的視線に貫かれた傑作である!

たまに「片手袋を感じる映画」というのがあるんですが、それには二種類あるんですね。

一つは「単純に片手袋が画面に描かれている映画」。『モンスターズインク』や『アナと雪の女王』、『ローズマリーの赤ちゃん』や『フレンチアルプスで起きたこと』なんかがそうです。どこに映っているかは、実際に見て確かめて下さい。

二つ目は「片手袋が映っている訳ではないが、片手袋的な思想を感じる映画」。近年では何といっても『君の名は。』がそうで、当ブログでその理由を解説しました。

で、今日見に行ったオタール・イオセリアーニ監督の『皆さま、ごきげんよう』という映画が、二つ目の意味で片手袋映画の傑作だったのです!忘れないうちにその理由を書いておこうと思います。

『皆さま、ごきげんよう』(2015) オタール・イオセリアーニ監督

フランス革命の時代、どこかの戦場、現代のパリ―時代が違っても、変わることなく繰り返される人間の営み。争いや略奪、犯罪は決してなくなることはない。それでも、溢れるほどの愛や友情、希望がある。寒い冬の後には、必ず花咲く春がやって来る。明けない夜はない。そう、明日は今日よりも良いことが待っている。混沌とする社会の不条理を反骨精神たっぷりのセンスの良いユーモアで、ノンシャランと笑い飛ばす。公式サイトより

Photo

僕はフランスのジャック・タチ監督(1907-1982)の大ファンなんですが、世界中に「タチを感じさせる」と言われる映画監督がいるのです。今までそういう監督・作品を色々とチェックしてきましたが、個人的にはイオセリアーニ監督が一番タチに近いものを感じるんです。撮影スタイルや題材はそれほど似てないんだけど、作品を通して得られる印象や思想からタチの影響を強く感じるのです。

そんなイオセリアーニ監督久々の新作とあらば見ない訳に行きません。公開から一か月経ってしまったのですが、ようやく今日、岩波ホールに行き見る事が出来ました。

決して分かりやすい作品を撮る監督ではないので、終演後場内には「ポカーン」とした空気が蔓延しておりましたが、僕は大変感動いたしました。というのもこの作品、普通に見てしまうと確かに捉えどころがないのですが、片手袋というファクターを通して見てみると、驚くほど分かりやすくなると思うのです。

「この作品が最終的に言いたいのはこういう事だったんですよ!」というタイプの解説を受け付ける作品ではないのですが、作品全体の骨格となっている思想を読み解くために、片手袋を用いて幾つかの設定やシーンを解説してみたいと思います。

①異なる時代に同じような現象が見られたり、同じ俳優が幾つもの異なった役を演じたりしているのは何故か?

作品解説にもある通り、この作品には三つの異なる時代、場面が描かれています。フランス革命の時代、どこかの戦場、現代のパリです。しかも同じ俳優がそれぞれの時代に出てくる様々な登場人物を演じ分けたりしています。フランス革命時にはギロチン処刑で首を切られる側と執行する側が、現代のパリでは親友同士になっていたりする。

時代や場所が異なる人たちを描いているようで、それが最終的にはつながってくる。こういうのって、群像劇の醍醐味ですよね。近年では『クラウド・アトラス』という作品なんかが、時代も場所も超えて繋がってしまう人間関係を描いていて面白かったです。

イオセリアーニ監督の作品はこういう設定が多いのですが、他の監督の群像劇に比べると、その繋がりが緩やかなんですね。異なる時代に同じような人達が存在しているのだが、それぞれが結びつくようで結びつかず、でも劇的でない形ですれ違ったりする。

また、ギロチン処刑で首を切られる側と執行する側は、現代のパリでは親友同士になっているが、やっぱり首が意味を持っていたりする。でもその意味は物語に大きく影響を与えるようなものではなく、もっとささやかな偶然なのです。

1__

この片手袋を落とした人、それを拾ってあげた人、手袋の指の間にエンピツを挟んだ人。おそらくそれらの現象は異なった時間、異なった人によって行われたのだが、この片手袋一点においてそれぞれの人生は一瞬すれ違ったのです。

C2duijmviaad5jo C2dut7yveaa67o5

Img_4901 ___2

Photo_2 Photo_3

また、片手袋を研究していると、全く違うタイミングで同じような現象に遭遇することが多々あります。その回数が多ければ片手袋分類図に組み込むんですが、例えば「自転車のハンドルにぶら下げられた片手袋」なんて、何か定型化できるような根拠はない。でも全然関係ない人達によって、同じような行動が繰り返されているのは事実なんですね。

イオセリアーニ監督が、異なる時代、異なる場所の人間達を緩やかにすれ違わせたり、意味を読み取れる程ではない位のレベルで同じような行動を取らせたりするのは、とても片手袋的だと思うのです。

②風は誰にでも吹く

劇中、とても印象的な場面があります。色んな場所で突風が吹き、色んな人達の色んなものが飛ばされていきます。

Com_pic02

立場や階級、場所が異なっていても、風だけは誰にでも吹く。

12541245__ _54_ P1310438

軍手に毛糸、ファー付きの手袋まで。それぞれの持ち主の職種や経済状況はバラバラであろうとも、片手袋を落とすという一点においては平等です。金持ちも貧乏も、大人も子供も、人種や宗教も関係なく、どんな人間も手袋を落とす。だからこそ片手袋は人間の普遍的な本質に迫っている気がする(と僕が勝手に思い込んでいる)。

『皆さま、ごきげんよう』に吹く風は、まるで片手袋そのものです。

③ペシャンコになった人、ならなかった人

映画の中で最もショッキングでいながら、最も笑いがこぼれてしまう(そう、本作は基本的にコメディなのです!)シーン。それが道端で倒れた老人がローラー車に轢かれてペシャンコになってしまうところです。

Com_pic01

よく『トムとジェリー』なんかで見るアニメ的誇張表現を、実写で再現してしまうんだから驚きました。しかも陰惨なシーンになるどころか、はっきりと本作一番の笑いどころにもなっています。

そしてこのシーン。映画の後半で違う登場人物達によって再現されます(複雑なんですが、演じてるのは同じ俳優なんですけどね)。しかし今度は、よろめいた老人を親友が支えてローラー車には轢かれません。

Img_1854 Photo_4

例えば、同じように路上に放置されている軍手でも、人や車に踏まれ続けてペシャンコになるものもあれば、原形を留めたまま無事でいるものもある。

__ Img_5459

もっと言えば、同じように電柱の傍で落とされたのに、そのまま放置されてるものもあれば、優しい誰かが拾い上げて電柱に引っ掛けてあげるものもある。

これら二つの片手袋がそれぞれ辿る運命は、何に・誰によって決定されるのか?それともそれを決めるのは偶然だけなのだろうか?

・人間は場所や時代を超えて結局同じような行動を取ってしまう。

・生まれ変わりがあったとしても、いつの時代でもくっ付いてしまう関係もあれば、毎回すれ違ったまま終わる関係もある。

・結局それぞれがそれぞれに勝手に生きているけど、風に代表されるような誰にでも等しく訪れる現象もある。

・人の死を決定してしまうような恐ろしい事態も、違う人が経験した時は誰かの助けによってそのまま過ぎていってしまう事もある

『皆さま、ごきげんよう』の、イオセリアーニ作品の、こんなところが非常に片手袋的だと思います。そして何より、「人間って、世の中って、基本的には糞ったれでどうしようもないけど、人が落した手袋を拾い上げるぐらいの良さはあるよね」という世界の認識が似てる気がするんですよ。

何の予備知識もなく触れると難解な印象を持ってしまうかもしれない本作ですが、こんな風に片手袋を通して見てみると、イオセリアーニ監督の厳しくも優しい視線が感じ取れると思いますよ。興味がある人は是非、どうぞ。

『皆さま、ごきげんよう』は神保町・岩波ホールで2月10日、金曜日まで上映しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月14日 (土)

『温かい湯船に浸かりたかった』

夜、寒い。

一刻も早く出先から家に帰って、お風呂に浸かって布団に潜り込みたい。でも、それが叶わない。家まで1kmもない距離。でも、全然辿りつかない。

Photo

その僅かな距離に無数の片手袋。その度にペダルを漕ぐ足を止め、iphoneを取り出し、手袋を外して、様々な角度から撮影。片手袋一枚につき、およそ5分のロス。

それがこの日は片手袋七枚。35分。しかもそんな事をやってるから、渡れるはずの信号も赤に変わってしまい待つ羽目に。40分、50分。時間はどんどん過ぎていく。

ようやく家に着く頃には、体の芯までキンキンに冷えてしまっている。しかも夜遅くなってしまったので、明日の仕事を考えるとゆっくり湯船につかる暇はない。シャワーでさっと済ます。

僕だって。僕だって何かがおかしいと思っている。でも…でも、片手袋があるんだよ、そこに。

僕は、最終的にどこかに辿りつけるんだろうか?それともどんどん遠ざかっているんだろうか?

皆さん、片手袋の冬の旬、最高ですね!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月12日 (木)

『七福神巡りと片手袋探しの記2017②~片手袋GO編~』

2017年1月9日。成人の日。いよいよ初めて、大勢で七福神巡りと片手袋探しをする本番の日です。

正直「こんな企画に応募してくれる人がいるのかな?」と心配していたのですが、なんと告知から二日目で定員は埋まってしまったのです!驚くやら嬉しいやらで、事前の仕込みにも力が入りました。

しかし、この『片手袋GO』の打ち合わせを東京別視点ガイドの松澤さんとしていた時、僕はこんな事を言いました。

「いや~、面白くなりそうですね!でも一つ心配なのは、僕強烈な雨男なんですよ!」

事実、僕の今までの人生、大事なイベントの日は75%位雨が降ってました。ツアーに来てくれる人がいて、仕込みも完璧だったとしても、雨が降ってしまってはそもそも中止になってしまいます。

祈るような気持で当日を迎えたのですが…。なんと嫌な予感は的中。朝から結構激しい雨が降っていたのです。それでも天気予報を見てみるとツアーが始まる13時には晴れマークが出ていたので、中止にはしませんでした。

東京別視点の方々と当日最終打ち合わせをする為に集合場所である田端に向かう最中も、一向に雨が止む気配はありません。打ち合わせを終え、暗い気持ちで田端駅改札に向かいます。

正直そんな天気ではキャンセルも覚悟していたのですが、集合場所には続々とお客様が集まってきてくれました。そして嬉しい事に一人のキャンセルもなく全員が集合した頃、見事に青空が顔を出したのです!

そして13時。片手袋とツアーの簡単な概要をお伝えして、『片手袋GO』のスタートです!

…とここまで書いて、当日の楽しい模様のご報告をしようと思ったのですが。僕は携帯の写真フォルダを見て自分に呆れてしまいました。

Img_3601

せっかく初めて片手袋に興味を持って下さった方が集まったのに、皆で町を歩く様子とか片手袋を囲む様子の写真が一枚もないんです!見事に片手袋の写真しか撮ってないんです!これじゃあ、記録として何にも残らないよ…。

でもとにかく当日の様子をご報告させて頂くと、まず片手袋は沢山見つかりました!実は田端出発直後、すぐに嫌な予感がしたんです。雨上がりの町は色々なものが洗い流されてしまったようで、何だかツルンとした印象だったのです。視界の中で引っ掛かってくるものがない、と言いますか。

七福神巡り一つ目のお寺、東覚寺をお参りして暫くはそんな印象が続きました。「ああ、今日は本当にやばいかも…」と思った瞬間!

Img_3539

一つ目の片手袋が現れてくれた時は心底、ホッとしました。しかしやはり皆さん気付かなかったみたいで、僕が

「皆さん、ありましたよ!」

と報告した瞬間、「おおーっ!」という歓声が上がったのには笑いましたね。七福神巡りをしている他の団体の方が不思議そうにこちらを見ていました。

この日は東京別視点ガイドさんが本当によく準備してくれていて。

Img_3602

こんな可愛らしいパンフレットとか、七福神にちなんで用意された人形焼きをおやつに頂いたりしました。

この日は一応、七福神巡りより片手袋にウェイトを置いた為、時間の掛かる七福神の御朱印は無しにさせて頂きました。その代わり片手袋が見つかる度、皆様にお配りした台紙に

Img_3603

こんな風に片手袋御朱印を押しましたよ。

Img_3541

片手袋が一つ見つかる度、僕が分類や見るべきポイントをみっちり解説していきます。さらにこの日は、昨年片手袋写真の展示をさせて頂いた手袋製造メーカーの方も参加して下さっていてたので、推定値段や材質の特徴まで補足して貰いました。僕一人で解説するより、さらに多角的に片手袋を見られたと思います。

Img_3553 Img_3556

良いテンポで片手袋が現れてくれます。七福神巡りも雨上がり直後だったのが幸いして、スムーズに参拝が出来ました。例年、平日でもかなり行列の出来るお寺があるものですから、祝日のこの日は参拝を諦める場所が出てくるのも覚悟していました。こればっかりは雨男なのが吉と出ましたね。

Img_3544 Img_3550

こちらの片手袋は、恥ずかしながら僕が見落としていたのを参加者の方が見付けて下さったのです。やはり大勢で歩いたことで、普段自分がどれ程の片手袋を見過ごしているか、という事に気付かされましたね。また見つかった片手袋の特徴や、その片手袋がどうやってうまれたのかを皆でワイワイと話し合えるのが楽しかったです。

Img_3557

ちょうど三時間程歩いて、ゴールである不忍池の弁天堂に到着。無事七福神巡りを達成しました。そしてスタートからゴールまでの間に見つかった片手袋の数は、

Img_3539_2 Img_3541_2 Img_3544_2

Img_3550_2 Img_3553_2 Img_3546

Img_3556_3

なんと七枚だったのです!これは鳥肌もんでした!だってこの「七福神巡り&片手袋探し」、2014年から始めて、

2014=7枚
2015=7枚
2016=4枚
2017=7枚

なんですよ!2016年だって片手袋は4枚でしたけど、両手袋も3組見付けてたので足したら7。ちょっとこれは七福神が見守ってくれていた、としか考えられません!

感動のフィナーレを迎え、最後に皆様に感謝の言葉を述べさせて頂きました。だってこの企画、2014年から一人で始めて毎年このブログで報告してましたが、各年の最後の文章を見て下さいよ。

2014
「適当に始めてしまった今回の企画ですけど、正直に言って凄く面白かったです。七福神巡りに限らず、何かの目的でまち歩きをしながら片手袋も探す、というのは良い企画かも。いつか片手袋愛好家がもっと増えたら、実現してみたいです。」

2015
「この先、もっと片手袋探しがメジャーになってくれれば、いずれイベント化して大勢でやるのも楽しいと思うのですが…。果たしてそんな日は来るのでしょうか?」

2016
「P.S とは言え、この『七福神巡り&片手袋探し』。本当に結構面白いので、来年は参加者募ったりしたらやりたい人っていますかね?」

これが本当に実現してしまったんですよ?心底嬉しかったですよ!そして多分、参加して下さった皆様も楽しんで頂いたんじゃないか?そんな感触がありました。

皆様とお別れして、東京別視点ガイドのお二人とツアーを振り返りながら歩いていた帰り道。

Img_3561

当たり前のようにまだ片手袋が姿を現します。二人と別れて一人になってからも。

Img_3567

夢のような時間が過ぎ、また僕の日常が戻ってきました。

「ああ、俺の片手袋ツアーに終わりはないんだ。終着点は死ぬ時なんだ…」

でもそうであるからなおさら、皆様と歩けたあの非日常はとても貴重な物でした。参加者の皆様、東京別視点ガイドの皆様、本当にありがとうございました!

またいつの日か、片手袋探しツアーを企画しますので、その時は是非参加してみて下さい!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月10日 (火)

『七福神巡りと片手袋探しの記2017①~浅草編~』

2014年から毎年、年初には「片手袋探し&七福神巡り」を行うのが恒例となっておりました。勿論個人的にやっていたのですが、今年は東京別視点ツアーさんがそれをイベント化してくれました。初めてガイドとして皆様をお連れする訳ですから全く知らない場所より、過去三回行ってきた「谷中七福神巡り」を選択するのが無難と判断。

一応、例年通り個人的にもやっておきたかったので、年初の七福神巡りは初めての「浅草名所七福神」を選んでみました。

決行日は一月三日。天気は最高に気持ちの良い快晴。まずは一か所目、かっぱ橋道具街にほど近い矢先神社からスタートする為、最寄りのバス停で降りました。

Img_3404 Img_3410

そしたらもう、いきなり二つの片手袋と出会ってしまいました。この日はとても暖かかったので、正直片手袋の方はそんなに期待していなかったんですけどね。

Img_3406

一か所目の矢先神社です。こちらは福禄寿をお祀りしています。で、ここで衝撃の事実が発覚。

“浅草名所七福神”は九か所巡らなければならない!

いや、事前に全く調べず、「とりあえず一か所目の神社に地図とかあるだろ」という軽い気持ちで始めたものですから、驚きましたよ。七福神で九か所って…。しかも歩く距離がいつもの谷中より相当長い!体感としては二倍くらいに感じましたよ。

で、「距離が長い=片手袋が滅茶苦茶多い」という事も分かってきまして。

Img_3408
大阪のおばちゃんの来てる服のようなカラーリング

当初の予想を裏切り、ものすごい勢いで片手袋と出会います。

Img_3412 Img_3416

あと三が日だったので、さすがに人が多い!各神社、七福神巡りだけでなく普通に初詣の参拝客がいるので、場所によってはお賽銭を諦めざるを得ませんでした。

Img_3417 
二か所目の鷲神社で既に参拝を諦める事態に。脇から頭だけ下げてきました。

Img_3418

長い参拝の列には高確率で片手袋が落ちてます。これは放置型に見せかけて介入型でしょうね。

Img_3419
こちらは三か所目。吉原神社。

あと今回の特徴として、吉原や山谷など、普段なかなか足を踏み入れる事のない場所も通るんですね。勿論十数年前とはだいぶイメージが変わっているみたいなんですが。

Img_3422
四か所目。石浜神社。

吉原神社から吉原、山谷を抜けて白髭橋袂にあるこの石浜神社に向かうのが一番キツかったかな。かなりの距離があるんですよね。

Img_3425

でもポンポンとタイミングよく片手袋が現れてくれるので、全く飽きは来ません。この“軽作業類介入型街路樹・植え込み系片手袋”を撮ったら、ちょうど日が射してきてテレンス・マリックみたいな雰囲気の写真になりました。

Img_3431 Img_3429

五か所目、不動院の参道にも当たり前のように落ちてました。

Img_3434 Img_3436

今戸神社に向かう道中も沢山片手袋が。ちなみに今回は沢山出会い過ぎたので、全ての片手袋はアップしてません。

Img_3437

六か所目の今戸神社も参拝客が多すぎて、脇から頭を下げました。

Img_3439 Img_3438

ちなみに今戸神社は招き猫発祥の地らしいのですが、境内のベンチが全てあの有名ネズミだったのは洒落が効いてましたね。

Img_3440

七か所目、待乳山聖天。こちらは大根で有名ですが、お祀りしてるのがヒンドゥー教のガネーシャらしいですね。あと境内に小さなモノレールがあるのも楽しいです。

Img_3443

いよいよゴールとなる浅草に足を踏み入れると、もう物凄い人出!嫌な予感がしながら八、九か所目の浅草寺と浅草神社に行ってみると…

Img_3445 Img_3447

はい!もう見た瞬間諦めました!一度だけ大晦日から年明けになる瞬間に浅草寺に並んだ事があるので勿論覚悟はしてましたが、それにしても凄い行列でした。

という訳で、最後の二か所でお参りできない、という何かスッキリしない、中途半端な結末となってしまいました…。そのせいなのか、単純に長い距離を歩いたせいなのか、結構クタクタになってしまいましたよ。

でもまあ、片手袋的には大満足の結果に終わりましたし、年が明けて皆が何となく晴れやかな顔をしている中を歩くのってすごく楽しかったです。

「片手袋的に幸先の良いスタートを切れたぞ!」

初めての片手袋探しツアーに向けて、確かな手ごたえを感じた僕なのでした。

(『七福神巡りと片手袋探しの記2017②~「片手袋GO」編~』に続く)

P.S 七福神終わった後も、浅草にはそりゃあもう大量の片手袋が…、

Img_3448

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月 7日 (土)

『レジ・スタンス』

二年ほど前、「冬場の片手袋の旬はいつからいつまでなのか?」という疑問に対して、戯れに「スーパーのレジや荷造り台付近に片手袋が現れたら旬の始まり、桜が散ったら旬の終わり」などと定義しました。⇒(その時の記事)

今シーズン、もうとっくに冬の旬は始まってる訳ですが、スーパーのレジ付近に必ず片手袋を見掛けるようになりました。

2017
(この時は両手袋二組に片手袋一つが置かれていた)

レジは届けられた落し物を取り敢えず置いておく場所なんでしょうね。

そんなこんなで最近は、スーパーで買い物してる時すら心臓の鼓動が激しくなってます。皆さんもお買い物の際には是非、レジ周辺をチェックしてみて下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月 5日 (木)

『アル・箱根』

正月休みは箱根に行ってきましたよ。

片手袋とは日常生活の中で出会う、というのを大事にしているので、逆に言うとどうしても同じような場所での出会いに固定化されてきてしまいます。なのでたまの旅行は片手袋研究にとって貴重な機会です。

朝早く東京を出発し、小田原駅構内の喫茶店で小休止をしたのですが、横のテーブルのお客さんが座席確保に使った手段が…

Img_3468

片手袋!これはこの旅の成功が早くも確証されたようなもの。

Img_3472

箱根に着いてまず向かったのは大涌谷。登山鉄道やロープウェイを乗り継いで徐々に高度が上がっていきますが…

Img_3475

大涌谷到着間際で見事な富士山が姿を見せてくれました!

余談ですが、1月2日は千葉県内房に行ってたんですね。そこで毎年恒例になってる、とある砂浜での片手袋探しをしてたんですが、

Img_3381

その時撮ったこの写真、後ろにうっすら富士山が写ってるのが分かりますかね?それからわずか二日後に、これ程大きな富士山を見られたので不思議な気持ちになりました。

話を戻しまして、大涌谷に到着して駅から出た直後の事。階段になんと介入型の片手袋発見!

Img_3480

いや、やっぱりこんな場所にもあるんですね~。

っていうか冬場の大涌谷、物凄く片手袋が発生しやすい場所なんですわ。ここの名物は温泉地ならではの「黒たまご」なんですが、あちこちで皆が食べてる訳です。

で、冬場なんで皆手袋をしてるんですが、当然殻をむく時はそれを外してます。隣で食べてた外国からの観光客を見てたら、片方だけ外した手袋をベンチに置いてるんで、胸のドキドキが止まりませんでしたよ。まあ、その方はその手袋を忘れずにちゃんと持ち帰ってましたが。

だから多分、冬場の大涌谷は一日で結構な数の片手袋が発生してると思いますよ。

そんな新たな片手袋スポット発見に満足し、大涌谷を後にしよう…と思ったら、

Img_3480_2 Img_3487

なんと先程の階段の片手袋が、僅か数十分の間に何故か移動してるではありませんか!流石の僕も理由は全然分かりませんでしたが、放置型になったり介入型になったり場所が移動したり、一つの片手袋が辿る運命は決して固定化されたものではないことを再認識しました。これを動的平衡というんですね(多分違うと思う)。

その後は宿へ向かう前に、箱根彫刻の森美術館に寄ってみました。よくテレビでは見ますけど、行ったのは初めてです。

Img_3494 Img_3518

本当に敷地内に彫刻ばかりが沢山展示されてるんですね~。お馴染みの作家の作品から全く知らなかった作品まで沢山堪能しましたが、僕の心を最も動かしたのはこちらの作品でした。

Img_3517

宿では食事や温泉を堪能しましたが、何より片手袋的に新鮮な出会いを経験できたのがこの旅行最大の収穫でした。

やはり、たまには新たな土地に出向いて新たな片手袋と出会うべきですね!これからも旅行は大事にしていきたいと思います。

…俺、どこに行っても結局やってる事は一緒じゃね~か。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月 3日 (火)

『暖かい≠片手袋が少ない』

2017_2

あらためまして、あけましておめでとうございます。

今年最初、元旦に出会った片手袋はこの“ファッション類介入型棒系片手袋”でした。

去年もそうでしたが、なんだかお正月にしてはそれほど寒くないですよね?そもそも手袋をしている人自体が少ないです。

でも「手袋をしている人が少ない=片手袋が少ない」という公式にならないのが面白いところで。むしろ冬なのに暖かい方が片手袋は発生しやすい気すらします(この辺の因果関係については過去にも何度か書いてるので各自調べておく事)。

ですから、やはり2017年も全く気は抜けない、って事です!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月 1日 (日)

『あけましておめでとうございます』

2017

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

撮影、研究といったいつも通りの片手袋研究は勿論、今年も色々な事にチャレンジしてみようと思います。僕にご協力出来そうな事があれば、いつでもお誘いください。

皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

平成29年 元旦
片手袋研究家 石井公二

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月31日 (土)

『2016年の片手袋研究を振り返る』

今年最後の更新なので、ちょっと2016年を振り返ってみます。

今年も片手袋を撮る、考察する、発表するという活動を積み重ねる日々でした。しかし、今までとちょっと違う流れが生まれてきたのが印象的でした。

まず思い出されるのは、手袋製造メーカーのヨークスさんに声を掛けて頂いて実現した写真展示です。ヨークスさんの新作秋冬コレクション展示会場で写真展示をさせて頂いたのです。

Cillxctugaalfgh_2 Img_1690

いつか手袋業界の方と何かやってみたい、という思いはありましたが、如何せん僕が記録しているのは落し物としての手袋。「業界の方からしてみるとあまり良いイメージではないかも」と思っていましたが、面白がって僕に声を掛けて下さったヨークスさんには本当に感謝です。色々と手袋に関する知識も増えました。

トム・ハンクスの片手袋騒動も面白かったですね。トム・ハンクスがTwitterに片手袋写真をアップし続けている事が話題になったのですが、それを解説する為にラジオに出たりもしました。

Photo_2

またそれを機に、今まで収集してきた世界中の片手袋に関する事象をまとめられたのも良かったですね。

Photo_3

いよいよ、片手袋という文化、現象が世界中に存在している事を無視出来なくなった一年でした。

人気サイト、東京別視点ガイドさんにインタビュー記事を掲載して頂いたのも忘れられません。

「片手袋は呪い」なぜ道路に手袋が落ちているのか。その道30年、片手袋研究家に聞いてきた

今まであまり表に出さなかった「片手袋研究を続ける辛さ」を初めて吐露できましたし、このインタビューがきっかけで、来年早々の片手袋探しツアー「特殊町歩き 片手袋GO」を企画して貰えたのも嬉しかったです(しかもすぐに満員御礼になったのも驚きでした!)。

あの「しょこたん」の番組に出演して、しょこたんを完全に引かせながらもベストニッチマニアを受賞したのも嬉しかった!しかもコメンテーターが昔から大好きだったサンキュータツオさんでしたしね。

谷中の本屋、ひるねこBOOKSさんで行った写真展、トークイベントも忘れられません。特にトークイベント。テレビやラジオ以外では初めて、人前で片手袋研究を語り倒した訳ですが、我ながら結構面白かったしトークイベントは今後も追求していきたいですね。

Talkshow_4

あとブログで詳しく報告していなかったかもしれませんが、小冊子「片手袋研究入門」を作ったのは大きかったです。

Ch2kbnsuyaazs8l_2

今まで初対面の人に「どうも。片手袋研究家の石井です!」とか言っても何一つ伝わらなかったんですが、この8ページの小冊子のおかげで僕が何をやっているのか分かって頂けるようになりました。

この小冊子、「町の本屋さん」の代表格である、千駄木往来堂さんのレジ前に置かせてもらっているので、興味がある方はどうぞ手に取ってみて下さい。勿論無料です。

地味だ地味だ、と思っている片手袋研究も、毎年年の瀬に振り返ってみると結構色んな事をやってるんですよね。上記以外にもテレビ出演や原稿執筆もさせて頂きましたし。こんな活動に興味を持ってお声を掛けて下さる方達には本当に感謝しております。仕事の都合などで引き受ける事が出来なかったお話も幾つかありましたが、これからも宜しくお願い致します。

そして何より、こんなブログやHP『片手袋大全』をご覧頂いている皆さま、Twitterで「#片手袋」を付けて片手袋写真を投稿して下さってる皆様。涙が出るほど嬉しいです。世界中に同志がいる事が判明してきました。常に皆様に片手袋の新たな側面をご報告できるよう、片手袋研究の深度を増していきます。

最後に毎年恒例、2015年最も印象的だった片手袋=MVS(Most Valuable KATATEBUKURO)を発表させて頂きます。今年はこちら!

Cilmrqpuoaibjue

ちょっと変化球ですが、ヨークスさんの展示で社員の方が作ってくれたこの状況です。僕が展示した写真に写っている片手袋がヨークスさんの製品だと気付いた社員さんが、下に実物を展示していてくれてたんですね!

今まで「手袋を落とす人・拾う人・それを撮る人」の循環で成り立っていた片手袋研究ですが、そこに「手袋を作る人」も加わったのです!より大きな循環が生まれた瞬間でした。

2017年は片手袋研究にとってどんな年になるでしょう?今から楽しみです。皆さま、来年もよろしくお願い致します。良いお年を!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月29日 (木)

『移ろい』

Photo

暖かそうな大人用ミトン。「ボコッ」とした存在感が魅力的でした。

ここのところの冷え込みは厳しくて、そのせいか外出するたびに大量の片手袋と出会います。確か去年の今頃はまだ寒さがそんなに本格化していなかった気がします。だから今年一月の七福神めぐりの時は例年より片手袋が少なかったんですよね。

やってること自体は同じでも、その年によって状況は全然違います。片手袋を記録し続けていると、不思議とその年その年の特徴も記録しているんですよね。

果たして、2016年はどんな年だったかな?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«『片手袋探しツアーやりますよ!』